企業での実施のタイミング
いざという時に「親の意見を聞いておけばよかった」と悔やむ方が多いのは事実です。親子ともに、迷いなく、納得のいく介護ができれば、社員は仕事にも前向きになれるはずです。
1.年齢によるタイミング
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企業での社員様むけセミナーの実施タイミング。おすすめのタイミングは大きくこの3つです。
①社員様が40歳になったとき
②社員様が50歳になったとき
③社員様の親御さまが65歳になったとき
いざという時に「親の意見を聞いておけばよかった」と悔やむ方が多いのは事実。
親子ともに、迷いなく、納得のいく介護ができれば、
社員は仕事にも前向きになれるはずです。
① 40歳を迎える社員を対象とした「介護保険の基礎セミナー」
介護保険料が給与から天引きされる歳。
自分がこれから支払うことになる「介護保険料」がどのように使われているか、
どんなサービスがあるのか、それを支えるために支払っていることを伝えます。
ここで初めて、「ケアマネ」「地域包括支援センター」という言葉を聴く人もいることでしょう。
日本の介護保険については、いろいろ言われていますが、整った、よくできた、素晴らしいサービスです。概要をしっかり掴んで、いざという時に慌てないよう準備しましょう。
健康寿命が伸ばせることも、お話します。
② 50歳を迎える社員を対象とした「介護についてもっと知るセミナー」
50歳前後の方は、その親が75歳以上になり、親の介護に直面する人が急激に多くなる歳です。しかも、企業のなかでは、管理職など重要なポストにつくひとが多い世代でもあります。
一方で、同窓会などでも、自分の小さな体調不良と、親の話がぐっと多くなる時期ですし、また本人も定年までのライフプランをどうするかを考え始める時期になります。
40歳の時にも聞いたけれど、今度は本当に直面するということを含めて、あらためて、再度、準備できることを伝える必要があります。
③ 親が65歳を迎える社員を対象とした「介護の知識 基礎セミナー」
親御様の65歳の誕生日には、親御様の手元に介護保険証が届きます。ただ、健康保険証と違って、この介護保険証は持っているだけでは使えません。この保険証が届いたことをきっかけに、親御様と話をしてみましょう。
介護のことを、またこの先のことを話すために、「この前、会社でさぁ、セミナーがあってさ・・・」という切り出し方がスムーズにできるようにしましょう。
2.11月11日(介護の日)
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タイミングとしては、「介護の日」にぶつけるというのもいいでしょう。11月11日は介護の日。平成20年からスタートしました。
厚生労働省は、“介護について理解と認識を深め、介護従事者、介護サービス利用者及び介護家族を支援するとともに、利用者、家族、介護従事者、それらを取り巻く地域社会における支え合いや交流を促進する観点から、高齢者や障害者等に対する介護に関し、国民への啓発を重点的に実施するための日”としています。
これを機に、毎年、啓発のセミナーを開くというのはいかがでしょうか。「いま、やらねばならないことは何か」を、真剣に自分に問う。なんとなく見ないようにしていた、他人事のような気がしていた、という方にこそ、聴いていただきたいセミナーです。