『友だちの数で寿命はきまる』

友達の数で寿命はきまる~科学が証明する「つながり」の驚くべき健康力

 

人との「つながり」、いわゆるソーシャルキャピタルについて、分かりやすく、かつ、様々な論文や信用できる出典から書かれているとても有益な本でした。

 

孤独は、喫煙より体に悪い(ブリガム・ヤング大学 ホルトランスタッドのメタアナリシスの結果)

 

男子校の出身者は未婚率が高く、短命である(ハーバード大学医学部 ニコラス・クリスタキス教授)

 

お見舞いに来てくれる人の数で死亡率が変わる(アラメダ研究のバークマン教授)

 

 

喫煙の恐ろしさをアピールしている私としてはかなり衝撃的!!!

原著を読んでみたい、と思える内容ばかりで、かなり驚かされましたが、それだけでなく、使えるネタがいっぱい!

 

私は、学生時代に、東京ディズニーランドでのアルバイトを通じ、人が笑顔になれる場所を提供できるなんて、なんて幸せなんだろう、と思い、オリエンタルランドに就職しようと思っていました。

その後、就活を進めていくうえで、コミュニケーションが人を「幸せ」にできると考え、

「新しいコミュニケーション文化の世界の創造」を打ち出していたNTTドコモ(当時はNTT移動通信網株式会社)に入社しました。

 

当時i-modeの開発を通じ、本当に新しいコミュニケーションの「文化」が生まれ、みるみるうちに電車の中にいる人の時間の過ごし方が変わっていきました。本や新聞、つり広告を眺めるだけだった車内の過ごし方が、いまや、7人掛けの椅子に座る9割の人が携帯をいじっている姿に。

今では当たり前すぎて、大学生ぐらいの方は、「なにいってるんだろう」と思われるかもしれませんね。でもそれがまさに「文化」なんだと思うのです。

 

そして、「幸せ」って結局何なんだろう・・という大きな問題にぶつかり、私自身の答えは「幸せ=健康」、そして、多くの人ができるだけ効率よく健康になるにはどうすべきなのかを知るために、公衆衛生学を学ぶため、大学院に入り直しました。

 

そんなこんなで、この本を読んで、私が考えてきた「幸せ」の紆余曲折(?)は、笑顔であり、コミュニケーション、つまり、つながりであり、そして健康である、ということが、それほどずれていなかったのだなと思えた本でした!!

 

さらに、こんなことも書いてありました。

 

身体の病気はこの4つの要素に左右されると言われています。

(カナダ ラロンド保健大臣、アメリカの健康政策「ヘルシーピープル」(1979年))

 ・医療制度 10%  ・遺伝 20%  ・環境 20%  ・生活習慣 50%

 

そして精神の状態を左右しているのは

 ・状況  ・認知と行動  ・遺伝

 

なのだそうです。

 

ここからは私の考えですが、身体の病気を左右するもののうち、自分で変えることができるものは「生活習慣」だけ。

そして、精神の状態を左右するもののうち、自分で変えることができるものは「認知と行動」だけ。

 

おそらく、同じようなことを指している言葉のような気がします。

 

ニーバーの祈りではありませんが、変えられるものが分かるなら、より健康で、より笑顔で、よりつながりを持って生きるために今すべきことが何か、「明日から」ではなく「今日」からできることをとにかくやっていくべきなのだと改めて感じました。

 

おススメの本です。バイブルにしてもいいぐらいです。ぜひ読んでみてください 

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コメント: 1
  • #1

    Johana Chester (土曜日, 04 2月 2017 05:34)


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